【書評】『LIFE SHIFT(ライフシフト)』を読んだ感想【レビュー】
こんにちは、こんばんは。
やたぽー(@yataponblog)です。
今更ながら『LIFE SHIFT』を読みましたので、その感想をまとめます。
この本は2016年11月に発行されAmazonでもベストセラー1位となっています。
本屋では常に平積みにされていて、何度も読みたいと思っていて、漸く読みました!
この本は寿命100年が当たり前になる世の中で、生きていくための戦略をまとめた本です。
結論から言うと、寿命80年程度の現在に比べ寿命が20年延びるため、人生のステージが3ステージ(教育→勤労→引退)ではなく4〜5ステージと言うようにマルチステージ化するというものです。
このマルチステージは3ステージの時のように決められた順番はなく、一人ひとりに合わせて変化していきます。
そんなマルチステージを生きていくための人生戦略を中心に書かれています。
では『LIFE SHIFT』を読んで重要だと感じた部分を中心に述べていきます。
マルチステージで大切なこと
著者の主張は一貫して100年時代を厄災ではなく恩恵と捉えるために、生きていく戦略を考え直すというものです。
寿命が80年から100年に延びると、20年分生きる時間が長くなります。
長くなれば必要なお金も増え、働く期間も今まで以上に増えます。
そこで人々が感じるのは不安や焦りです。
100年時代を生きるには不安や焦りを少なくするために、しっかりと人生戦略を立てる必要があります。
具体的には有形の資産(お金や家)だけでなく、無形の資産を増やすことが重要です。
この本で言う無形の資産は3つあります。
- 生産性資産
- 活力資産
- 変身資産
生産性資産
生産性資産は仕事の生産性に直結する資産です。
具体的には、知識やスキル・仕事仲間・周りからの評判です。
活力資産
活力資産は生きるうえで活力となる資産です。
具体的には健康・家族・友人です。
変身資産
そして変身資産が100年時代を生きるうえで重要な資産です。
具体的には自己分析・幅広い人的ネットワーク・新しいことを受け入れ挑戦する姿勢です。
100年時代の資産計画
上記の生産性資産・活力資産・変身資産の3つの無形資産は、100年時代を生き抜くうえでどれも不可欠な資産です。
しかし現在の長時間労働が当たり前の世の中では、お金などの有形の資産は増えていっても、無形の資産を増やす時間は確保できません。
そこで自分のライフステージを見直し、今までのように大学卒業から定年まで休みの期間なしで働くのではなく、定期的に無形の資産を補充する期間(移行期間)を取ることが必要になります。
今までのように働く期間が40年程度であれば、大学卒業後から定年まで働き続けることが出来たかもしれませんが、寿命が延びると働く期間も50年から60年に延びていきます。
この期間休みなく働くことは、健康や家族友人関係などの活力資産の消耗が激しく、また知識やスキルを学び直す期間も取れなくなることに繋がります。
その結果、体調を崩したり、家族関係が崩壊したり、仕事上での知識不足になったりと無形の資産の確保が難しくなります。
100年時代では無形の資産を確保し続ける戦略が重要になります。
そしてその戦略は一人ひとり、全く別のものになります。
自己意識の改革
私が『LIFE SHIFT』を読んで一番重要だと思ったのは、自己意識の改革です。
100年間のマルチステージを恩恵と感じるためには、将来を楽観視しすぎず、金銭面に加えて無形の資産を厚くしていくことが非常に大切です。
教育機関や企業、政府も少しずつ100年時代に向けて変わってはいますが、明らかに時代の方が早く進んでいきます。
マルチステージを生きるためには個人の力だけでは、不十分な面も多々ありますが常に自分で考え行動してく力が必要になります。
この本は、今まで将来について心のどこかで「何とかなる」という風に楽観視していた自分に、改めて100年時代を自分ごととして考えるいい機会を与えてくれました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
『LIFE SHIFT』の発売から2年以上経ち、この本に書かれていることを実践している人が増えてきていると感じています。
依然として企業や政府は今までの3ステージを中心とした考え方が主流ですが、時代は着実にマルチステージに向かって進んでいます。
今後到来する100年時代に備えて、漠然とした不安がある方は一読することで、不安の正体が分かるかもしれません。
不安の正体が不明のまま100年時代に怯えるよりも、不安を解消できるように将来に向けてしっかりと準備することが、恩恵と捉えるために必要なことなのではないでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
やたぽー(@yataponblog)